2009年12月03日

はじめに

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ハワイで人工透析をする場合の状況をタイムテーブルにしたがい説明し、実際のハワイでの人工透析がこんなものである事がわかっていただければと考えています。

具体的に16:00〜の4時間透析をハワイでトラベルヘルパーにてフルアテンドを頼んだ場合の一日を説明していきます。

2009年12月05日

透析の1日 Part1

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ハワイ到着されましたらすぐにトラベル・ヘルパーまでお電話をください。到着確認と最終確認をさせていただいております。

(尚、前日に私どもがお客様を代行して病院に透析予約の再確認をしています。)
この時に各種伝達事項と当日の送迎の内容(迎えに行く運転手、時間、待ち合わせ場所等)が告げられます。
お客様からはハワイでの連絡先(レンタルした携帯電話番号やホテルの部屋番号)をお知らせください。

透析当日 透析スタート時間の30分前には病院に到着していなければなりませんので、45分前に宿泊先ホテルに病院送迎用タクシーが迎えに行きます。


ワイキキのホテルから病院まではDSI透析センターで約10分、Liberty-Kaimiki透析センターまで約15分ぐらいです。

2009年12月08日

透析の1日 Part2

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病院に到着すると業者の日本人スタッフの方が待機しており、簡単な説明を受け、私どもへの料金の支払いを済ませます。

その後、このスタッフの方が透析装置のある治療室へつれてて行ってくれます。初めてのアメリカの病院内で緊張するかもしれませんが、心配はありません。
尚、透析室への扉は全てセキュリティの関係上(不審者が勝手に入れないように)ロックがかかっており、外からは開きませんので、中の病院の人に開けてもらう事になります。(外からチャイム、内線電話等で呼び出します。)

2009年12月10日

透析の1日 Part3

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病院の係りの人が治療室の扉を開けてくれます。
まず、部屋に入ってする事が2つあります。
1.体重測定
日本で体重測定をする時、薄着(パジャマ等)で計測されると思うのですが、ハワイではパジャマ等に着替える事はなく、そのままの服装で体重を計測する事になります。ですから、体重計に乗る前に、上着、靴、時計、財布等の持ち物を外し、体重測定をしてください。ハワイでの”Dryウエイト”は普通の服装で体重ですので、日本人の場合の”Dryウエイト”の定義が違っていますので、その旨(計測した体重から服装分を差し引く)を伝えてください。

また、アメリカの体重計は一般的に”ポンド”表示ですが、病院ではデジタル体重計で、kg表示もできますので、心配なく。

2009年12月22日

透析の1日 Part4

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透析室に入室すると日本ではどうなっているか?知りませんけど、さすがに血液を扱っている場所なので、感染予防対策にうるさいです。

まず患者は”手洗い”をしなければなりません。

また介助者が入室する場合は防護エプロン?(なんて言うのかわかりませんが)を着用しなければなりません。また、家族を含めた介助者は透析の始まりと、終わるときにしか入室できません。
<感染予防のために部外者の入室を禁じています。>
但し、私は看護助手(CNA)の資格もあり、通訳必要であると言うことで、病院に登録されていますので、患者さんの透析中も常時入室でき、患者さんの横で付添いをする事ができます。

2009年12月26日

透析の1日 Part5

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看護士の指示で指定のベット(正確に言うとハワイはリクライニングチェアー)に座ります。
ハワイでこのチェアー毎に担当の看護士が決まっており、この看護士が基本的にすべての面倒を見てくれます。やはりどこの国でも同じですが第一印象が大切ですので、やはり挨拶するのを忘れないでください。(悲しいかな?日本の方はほとんどしません! ハローと自分の名前ぐらいは英語で紹介したいものですね・・・)
さて、まず席に着いてする事は「治療承諾書」という書類にサインをすることです。アメリカはすべて契約社会で、この契約書にサインがないと治療に入れません。この契約書はハワイで透析をする初日のみの作業で、2回目、3回目・・・は必要ありません。
担当者の指示通り、これらの書類の指定された場所に自分のサイン(日本語でかまいません!)をしてください。

2009年12月27日

透析の1日 Part6

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書類へのサインが終わると、まず”バイタルチェック”です。血
圧、脈、体温を計測し、心肺の音?(医学的には何というのでしょうか?)そして、足首の辺りのむくみをチェックします。
また、血圧は直立時とベットに座った状態の2つの姿勢での血圧を測定します。なお、アメリカではよほどの事がない限り、看護士が手動で血圧を測ると言うことはありません(すべて機械式です。)
尚 血圧、心拍の値は日本と同じですが、体温は摂氏でなく、アメリカでは華氏を用いていますので注意してください。
ちなみに 摂氏=(華氏-32)×100/180です。

2009年12月28日

透析の1日 Part7

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さて次に透析に関する医療インフォメーションの各種内容(身長、Dryウェイト、透析時間、流量、ゲージのサイズ、シャントの位置等々)に関して再度確認があります。
併せてこの時に、”足がつりやすい”とか”血圧が下がりやすい”とか”体温が下がりやすい”とか・・透析中に懸念されること、注意が必要な事を事前に伝えておいて下さい。
尚、アメリカ(ハワイ)はすべて自己申告制の考えの国ですから、聞かれなくても自分からこれらの事を再確認すべきです。

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2009年12月29日

透析の1日 Part8

まず、本日抜き量<UF Volume>を決めます。一般的には

1.透析前の体重計の値
2.パジャマと当日の衣服の重さの違い(ハワイではパジャマでなく、普通の服で体重を量ります。)
3.Dry体重
4.戻し量(ハワイでは0.4kgです。)

<UF Volume>kg=<1>-<2>-<3>+<4>

となりますが、これはあくまでも目安で日本でいつも抜かれる量を参照にあまり無理をしないこと(少し残すぐらいの)をハワイではお勧めします。(せっかく観光で遊びにきているので、食べすぎ、飲みすぎ等は仕方がないのではないでしょうか?)

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2009年12月30日

透析の1日 Part9

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さて、いよいよ穿刺です。まずは位置(もちろんどちらの腕か)と針の刺す方向の確認があります。
<A>(動脈)と<V>(静脈)で針を刺す位置を指定し、(日本語で言う”入”=INと”出”=OUTは通じないことがあります。)また、針の方向を<UP>(上側)or<Down>(下側)で指定します。
刺す深さも指定があればこの時にリクエストしてください。
もちろん、痛み止めのパッチが必要でしたら、事前にホテルで貼ってきてください。また、刺す前に痛み止めの「注射」もありますので、必要でしたら事前にリクエストしてください!
尚、ハワイの穿刺針はステンレスのバタフライニードルですので、ステンレスの針が血管内に滞留しますので、内出血しないために腕を動かさないようにしなければなりません。

2009年12月31日

透析の1日 Part10

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いよいよ透析開始です。透析中は冷房が利きすぎ、寒いですから、長袖の上着を持参するのをお忘れなく、加えて毛布等を持参されることをお勧めします。
透析中は、30分おきに血圧が自動測定され、これらを含め透析装置状況がコンピューターに自動転送され、記録されていきます。
また、透析装置側で、血圧、流量、温度等をモニタリングし、何らかの不具合が発生した場合はアラームにて異常を知らせてくれます。(この時、係りの人がすぐに飛んできます。)

また、透析中は透析チェアーの上方には個別のテレビが用意されており、自分でチャンネル、音量等をコントロールし、テレビ番組見る事できます。
(尚、ハワイでは時間帯によって、日本語放送があり日本の番組を見ることができます。)
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2010年01月01日

透析の1日 Part11

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いよいよ透析終了時間です。透析装置内にある血液を生理食塩水を利用し、リンスバックします。(この時の”戻し”と言われている生理食塩水の量が0.4kg=400mlが標準との事。)
終了時にも体温、直立時+座位の血圧等のバイタルチェックをします。
これらバイタルチェックと、体調の不具合がない事を確認し、注射針を抜く事になります。
注射針を抜き、止血の処置に入るのですが、この止血方法がアメリカでは違っており、何もリクエストがないと、ガーゼ+テープでぐるぐる巻きにされます。
したがって、特別な止血方法がある場合には、あらかじめ(終了前に)必ず止血方法をリクエストしてください。
また、「止血バンド」はこちらでは全く利用されていませんし、安全上、好ましくないと言う事で、看護士が基本的には処置してくれません。(頼めばやってくれますが、あくまでも自己責任という事で)

最後に、体重測定をして、本日の抜き量を確認します。
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2010年01月02日

透析の1日 Part12

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透析終了後、体重を計測し、ハワイ滞在中の透析の経過+結果レポート(これは持ち帰り日本の病院に提出してください。)を作成してもらい、これを受け取り、治療室をあとにします。
尚、透析終了時の起立時血圧が「100」以上(2回)ないと帰宅時に転倒等の恐れがありますので、帰らせてくれません。生理食塩水を入れるまたは休憩を取るなどして血圧を上げる必要があります。

「ホテル送迎」のオプションを頼んでありますと、付き添いの担当者が治療が終わる10分前には事前にタクシーを呼んでくれますので、止血に問題がなければ、このタクシーに乗ってホテルに帰る事になります。
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